
寺社仏閣の多い京都には、古くから親しまれてきたパワースポットがたくさん!
今回はその中から学業成就のご利益がある神社と、そのおすすめ参拝ルートをご紹介します。

菅原道真はなぜ「学問の神様」なの?
菅原道真は幼い頃から学問を好み、若くして文章博士(大学教授のような地位)となり、さらには天皇からの抜擢で右大臣にまで上り詰めました。
ところが、そんな姿に嫉妬した貴族たちの計らいで、道真は太宰府に左遷され、そこで病にかかり亡くなってしまいます。
道真の死後、都では貴族の死や落雷が次々と起こり、「道真の祟りだ」と恐れられるように…
そんな中、道真の乳母であった多治比文子のもとに、道真の霊が現われ「右近の馬場(北野)に祠を建て、私が立ち寄れるようにせよ」と告げました。
文子は身分が低く、社を建てることができなかったので、家の庭に小さな祠を設けました。(のちの文子天満宮)
その後、同じように「北野に祠を建てよ」とお告げを聞いた人々の働きで、北野天満宮を建て、道真を天満天神として祀るようになりました。
天神とは人々に災いを与える神のことで、天満は道真の「怒りが天に満ちた」というお告げに由来すると言われています。
始まりは道真の祟りを恐れたことでしたが、彼の功績や学問に対する情熱・才能から、いつしか「学問の神様」として崇められるようになりました。
学業成就のパワースポット巡り
さて、今回おすすめするのは、北野天満宮・菅原院天満宮神社・錦天満宮・文子天満宮の4社を巡るルートです。
詳しい場所(Google Map)は記事の最後に載せているので、そちらも参考にしてください。
- 北野天満宮
- 菅原院天満宮神社
- 錦天満宮
- 文子天満宮
↓バス(北野天満宮前→烏丸丸太町 22分)
↓バス(烏丸下立売→四条河原町 20分)
↓バス(四条河原町→河原町正面 16分)
所要時間は各社での参拝時間を含め、およそ3時間。
途中でお食事をしたり、付近の散策をしたりしても、半日あれば十分に巡ることができます。

①北野天満宮
全国約1万2千社の天満宮、天神社の総本社である北野天満宮。
御祭神は学問の神様と称される「菅原道真公」で、学業成就や厄除けのご利益があるとされています。
本殿は日本最古の八棟造(権現造)で、国宝にも指定されています。
北野天満宮では、本殿を囲むように50の摂末社が建ち並んでいて、中でもこちらの地主社は、創建当時からある、天満宮の中で最も古い摂社です。
天地すべての神々「天神地祇」を祀っていて、天神さまのルーツとも言えます。
さて、天満宮と言えば、やはり撫で牛。
境内には、いくつもの撫で牛があり、こちらの像のように赤い目をした大変めずらしい像もあります。
そんな数ある撫で牛の中で最も古いのが、牛舎に置かれたこちらの像。
そして牛舎の隣には結界が張られた神域があり、亀石が鎮座しています。
牛舎の撫で牛は陽石、亀石は陰石で、2つ合わせて陰陽石と言うそうなので、セットで参拝するのが良さそうです。
北野天満宮
所在地:京都府京都市上京区馬喰町
アクセス:北野白梅町駅から徒歩5分
詳細:公式HP
②菅原院天満宮神社
菅原道真が生まれた地として、道真とその先祖をお祀りする菅原院天満宮神社。
学業成就に加え、病気平癒や良縁のご利益もあるとされています。
境内には、菅原道真が初湯に用いたという初湯の井戸が残っています。
この湧水は今でも飲むことが可能で、受験の際や病気になったときに飲むとご利益を授かれると言われています。
こちらは社殿です。
「烏丸の天神さん」と親しまれ、当然のことながら、毎年多くの受験生やその保護者が合格祈願に訪れるそうです。
菅原院天満宮神社
所在地:京都府京都市上京区堀松町408
アクセス:丸太町駅から徒歩5分
詳細:公式HP
③錦天満宮
道真の父の旧邸菅原院跡地にあった歓喜寺を六条河原院の跡地に移築し、その鎮守社として天満天神(菅原道真)を祀ったのが始まりとされる錦天満宮。
※旧邸菅原院跡地は、先ほどご紹介した菅原院天満宮神社。
ゆえに、こちらでも学業成就のご利益を授かることができます。
夜になると社殿がライトアップされ、神々しく輝いているように見えます。
コロナ過で鈴を鳴らすことができない今、このような牛さんの非接触鈴も用意されていました。
もちろん境内には撫で牛もいます。
そして、元エンジニアである宮司さんが作ったという「からくりみくじ」も必見です。
近付くと獅子舞が舞い始めるので、つい見入ってしまいます…
錦天満宮
所在地:京都市中京区新京極通り四条上る中之町537
アクセス:阪急河原町駅・祇園四条駅から徒歩10分
詳細:公式HP
「京の台所」と称される錦市場の真正面にあるので、ついでにお買い物やお食事も楽しめますよ。
④文子天満宮
記事の冒頭でも少しご紹介しましたが、文子天満宮は初めて菅原道真をお祀りした、天神信仰発祥の地です。
その歴史から北野天満宮の前身神社とも言われています。
境内には、天神信仰のきっかけとなった多治比文子(道真の乳母)の像が鎮座しています。
文子天満宮には、あやこ・あやかなど名前に「あや」の文字が入っている方しか会員になれない「全国文子会」なるものもあるそうですよ。
また、道真が太宰府に左遷する前に立ち寄って腰掛けたとされる腰掛け石もあります。
こちらは社殿です。
「学問の神様」と大きく掲げられている通り、学業成就のご利益を授かることができます。
そして、社殿の裏側には成就社という小さな祠がありました。
こちらは、願いが成就した際に、お礼を言いに参拝する場所だそうです。
試験に合格した暁には、ぜひお礼参りに訪れたいですね。
文子天満宮
所在地:京都市下京区間之町通花屋町下る天神町400
アクセス:京都駅から徒歩10分
詳細:公式HP

さて、この記事では学業成就のパワースポットと、そのおすすめ参拝ルートをご紹介しました。
皆さんも大事な試験前に巡ってみてはいかがでしょうか?